私がアナタの運命です!-運命だから当然なのに、根拠を求められても困るんですがっ-
 ベッドにジルごと突進するように押し倒した私は、今まで何度も狙いに狙ってきた唇めがけて顔を突き出して。

“や、やったわ……!”

 ベッドに押し倒され意表を突いたからか、バランスを崩していたからはじめてジルの唇と自身の唇を重ねることに成功した私は歓喜で震える。

「とうとう口付け出来たわっ」
「な、ちょ、義姉さ――、んっ」

 流石に焦ったのか、慌てて起き上がろうとするジルの上に座り体重をかけて動きを封じた私は再び唇を重ねて。


“子供、子供を作らなきゃ……! 私たちが本当に運命だったなら、絶対この一回で出来るから”

 
 作り方は知っている。
 勃たせて挿入ればいいだけだと本に載っていたから。

 
 私は必死に唇同士を重ねながらジルの夜着を寛げる。
 無理やり何度も顔を押し付けるせいで、たまに歯同士が当たり少し痛いがそんなことに構っている暇はない。

“ジルが私を退かすまでに挿入してしまわなきゃ!”


 だってジルの友人たちが言っていた言葉どれも真実だったから。


“若くもなく、行き遅れていて結婚のデメリットにしかならない私”
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