恋を忘れたアラフォー令嬢~遅咲き画家とのひとときの恋
【絵と彼との出逢い】
元彼のセフレを失って、ただ仕事をする日々。
「そうだ、こんな時は・・・」
私は、色鉛筆と小さなスケッチブックを持って、近くの川沿いの土手に座った。
「う~ん、気持ちいい!」
晴れ渡る空に、伸びをすると、心が洗われた。
ふと、斜め前を見ると、少しながめの髪がぼさぼさで、眼鏡を掛けた男性が、色鉛筆で何か絵を描いているようだった。
「私と一緒だ」
後ろから少し近くに寄ると、そこに描かれていたのは、目の前に見える風景じゃなく、青空に何か建物のような物が描かれていて、色とりどりの花が見えた。
少し遠目でぼんやりしてるけど、この人の目の前には、どんな景色が見えているんだろうと、改めて絵を描く楽しさを感じた。
「私は何を描こう・・・」
私の心はどこか荒んでいる。
そうだ!あの時、パリで描いた絵、描いてみよう。
あの時は夜空に星だけ。
今度は、私の心を表すような暗黒の海に、空から一筋の月光が、海を照らす絵にしよう。
その横には、咲く時期が違う、大好きな桜や向日葵の組み合わせで、彩ろう。
私は一心不乱という言葉の通り、周りの音や風景も気にせず、時が過ぎるのを忘れるくらい、下書きに集中していた。
「絵を描くのは、お好きですか?」
「キャッ!」
急に声を掛けられ、びっくりして声を上げた。
「あっ、すみません。驚かすつもりは無かったのですが、あまりに集中されて、綺麗な絵を描いていたので、魅入ってました」
「い、いえ。あっ、下手なんですけど、気持ちが落ち着くんです」
「良い事ですね。絵は、自分の好きなように描ける魅力もありますから。手を止めてすみません。私はこれで失礼します」
「そうだ、こんな時は・・・」
私は、色鉛筆と小さなスケッチブックを持って、近くの川沿いの土手に座った。
「う~ん、気持ちいい!」
晴れ渡る空に、伸びをすると、心が洗われた。
ふと、斜め前を見ると、少しながめの髪がぼさぼさで、眼鏡を掛けた男性が、色鉛筆で何か絵を描いているようだった。
「私と一緒だ」
後ろから少し近くに寄ると、そこに描かれていたのは、目の前に見える風景じゃなく、青空に何か建物のような物が描かれていて、色とりどりの花が見えた。
少し遠目でぼんやりしてるけど、この人の目の前には、どんな景色が見えているんだろうと、改めて絵を描く楽しさを感じた。
「私は何を描こう・・・」
私の心はどこか荒んでいる。
そうだ!あの時、パリで描いた絵、描いてみよう。
あの時は夜空に星だけ。
今度は、私の心を表すような暗黒の海に、空から一筋の月光が、海を照らす絵にしよう。
その横には、咲く時期が違う、大好きな桜や向日葵の組み合わせで、彩ろう。
私は一心不乱という言葉の通り、周りの音や風景も気にせず、時が過ぎるのを忘れるくらい、下書きに集中していた。
「絵を描くのは、お好きですか?」
「キャッ!」
急に声を掛けられ、びっくりして声を上げた。
「あっ、すみません。驚かすつもりは無かったのですが、あまりに集中されて、綺麗な絵を描いていたので、魅入ってました」
「い、いえ。あっ、下手なんですけど、気持ちが落ち着くんです」
「良い事ですね。絵は、自分の好きなように描ける魅力もありますから。手を止めてすみません。私はこれで失礼します」