日々のこと
スプマンテ
スプマンテというのがイタリアのスパークリングワインだということを知ったのは二十代後半だったと思う。カジュアルなイタリア料理のお店で初めて飲んだ。
気泡のはじけるワイン。このタイプのワインと言えばシャンパンが一番有名だし、スペインのカヴァも知っていた。あとはスパークリングワインでひとまとめにしていたのだが、そこにスプマンテが加わった。
それはすごく魅力的な存在だった。
シャンパンより気軽に飲めて、カヴァよりもちょっと洒落た感じで、スパークリングワインとは違う特別感。製造方法からいってしまえばスパークリングワインと呼んでしまえばいいものを、スプマンテと名乗る。その貴重さは、まだ付き合うかどうかわからない、それでいてちょっと興味のある男性とシェアするのにぴったりのお酒。できれば夏がいい。少しずつ暑くなっていく初夏がぴったり。高まる期待感とともにグラス底から弾けていく気泡が、日差しの強い季節に向かう感じによく似合うから。
そしてそれをイタリアンのちょっとした前菜いくつかと、これから始まる食事に対する期待を抱きながらいただく。軽くて、楽しくて、きちんと意味のあるお酒。それがスプマンテだ。
スプマンテを頂く夜は、ちょっとだけ意味が違う。相手が男友達であっても、それは今後違う関係になるかもしれない期待がある。カヴァを頼むくらいカジュアルで意味のある関係や、シャンパンを飲むくらい親しい関係ならそもそもスプマンテなんて頼まない。
曖昧なようで意味をもつスプマンテ。その形容しがたい特別な感じを味わうとき、それはきっと意味のある瞬間を味わっている。
気泡のはじけるワイン。このタイプのワインと言えばシャンパンが一番有名だし、スペインのカヴァも知っていた。あとはスパークリングワインでひとまとめにしていたのだが、そこにスプマンテが加わった。
それはすごく魅力的な存在だった。
シャンパンより気軽に飲めて、カヴァよりもちょっと洒落た感じで、スパークリングワインとは違う特別感。製造方法からいってしまえばスパークリングワインと呼んでしまえばいいものを、スプマンテと名乗る。その貴重さは、まだ付き合うかどうかわからない、それでいてちょっと興味のある男性とシェアするのにぴったりのお酒。できれば夏がいい。少しずつ暑くなっていく初夏がぴったり。高まる期待感とともにグラス底から弾けていく気泡が、日差しの強い季節に向かう感じによく似合うから。
そしてそれをイタリアンのちょっとした前菜いくつかと、これから始まる食事に対する期待を抱きながらいただく。軽くて、楽しくて、きちんと意味のあるお酒。それがスプマンテだ。
スプマンテを頂く夜は、ちょっとだけ意味が違う。相手が男友達であっても、それは今後違う関係になるかもしれない期待がある。カヴァを頼むくらいカジュアルで意味のある関係や、シャンパンを飲むくらい親しい関係ならそもそもスプマンテなんて頼まない。
曖昧なようで意味をもつスプマンテ。その形容しがたい特別な感じを味わうとき、それはきっと意味のある瞬間を味わっている。