ミッドナイト追放ー見え隠れする独占欲ー
「誉くん……っ!部屋に入る前にノックくらいしてっていつも言ってるじゃん!」
「えー、めんどくさくって。 りっちゃんと俺の仲じゃん。
それにりっちゃんの痛そうな声が隣から聞こえてきたから、心配でこうやって息が切れるくらい慌てて駆けつけてきたのに」
「息切れしてるようには見えないけど……」
「なんでそんな意地悪なことばかり言うの?りっちゃん怒なの?俺のこと殺したくなった?」
「誉くんの力に敵うわけないもん」
「あはっ、殺したくなったのは否定してくれないんだ。」
ケラケラと笑いながら、誉君は持っていたポテトチップスの袋を開け、自然に私の隣に腰をおろす。
「てかマジ痛そうな声聞こえてきたけど大丈夫?」
「うっ、うん。そんなに痛くないのに大袈裟に声が出ただけだから……」
「へー、それならよかった。」