ミッドナイト追放ー見え隠れする独占欲ー



き、気まずい。


悩みのなさそうな顔でバリバリとポテチを食べてる誉君を横目に、何を話そうか私の脳内はグルグルと渦を巻く。


私、青梨(あおなし)立夏(りつか)は小学6年生の時から高校1年生の今も現在進行形で誉君に恋してる。


親が共働きの私は、何をするにも兄にくっついて行動していた。


誉君は小学生の頃からのお兄ちゃんの親友で、家もお隣さん。


自然と仲良くなっていった私たちは放課後も休みの日だってずっと一緒にいた。


それなのに、1つ歳が離れてる私だけを残して、兄たちは中学校へと進学し、小学生の私とはまったくと言っていいほど遊ばなくなった。



中学生にもなると、妹に構ってるところを見られるのが恥ずかしいのか、お兄ちゃんは周囲の目を気にして外では私と話さないようにしていたのを今でも覚えている。


まだ幼かった私は、兄の心情を読み取れず、無視された事にひどく傷ついて、ランドセルを背負いながら家の外で近所迷惑も考えずにわんわんと泣き喚いていた。






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