君と一番の恋をする
白雪姫にはなれない

「売り上げ1位目指して、頑張ろう!」


おーっ!という掛け声とともに、一斉に手を挙げる。

ついに、文化祭当日。


クラスみんなが衣装を身にまとい、教室の雰囲気も童話っぽくてバッチリ。協力して準備を頑張ったかいがあった。
料理のほうも結構上出来。料理班は裏仕事ってわけじゃなくて、調理がお客さんにも丸見えになっている。
童話の登場人物が料理してるって感じ。

ちなみに私は接客のほうなんだけど。

時刻は、9時。



「―――では、等花高校文化祭。ただいまから、スタートです!」


文化祭実行委員長が放送で学校中にそう呼びかけた。
教室が一斉に騒がしくなる。

等花高校の文化祭は、今日と明日の2日間で行われ、明日の夕方からは後夜祭もある。
今日も明日も午後から吹部の公演があるから、そっちも頑張らないと。


「楽しみだね~、麻里花ちゃん」


ピンクのドレスを身にまとった眠り姫――絵筆ちゃんが隣に来る。
< 103 / 150 >

この作品をシェア

pagetop