君と一番の恋をする
そして、文化祭2日目が始まった。

だけど、朝よりも体調が悪化してる気がする。

なんとかごまかしにごまかして1時間乗り切ったけど、さすがにこれから2時間は無理だ。

息が熱くて、確実に熱があるなと思っていた時。


するとちょうどいいところに、10分間の休憩が入った。

例年2日目は1日目より多くのお客さんが来るから、うちのクラスではスケジュールに休憩を組み込んだみたい。

仕事を終えて断りを入れてからその場を離れて廊下に出たとき、ある会話が耳に入ってきた。



「1年5組の劇、面白かったね~」

「それな〜、めっちゃきゅんきゅんした!特に、姫と騎士のキスシーン!」



私は無意識に足を止め、重い身体を壁に預ける。

話しているのは、隣のクラスのお化け屋敷で順番待ちをしている女子生徒二人だった。


……姫と騎士って、まさか。
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