君と一番の恋をする

そのとき、盗撮されてることに気が付いた。でも、報告したら怖がるかもしれない。俺は黙っていることにして。

だけどそれが仇となって、結局先輩を傷付けてしまう結果となってしまった。


―――ずっと、思っていた。なんで先輩は、いつも全部ごまかして笑うんだろう。平気そうにするんだろう。

本当は心の底で真由帆に強い劣等感を抱いていて、そのせいなのか自己肯定感が低くて。

話していると、言葉とか、表情でそれが読み取れた。


……俺なら全部、肯定してあげたい。

先輩は、先輩のままでいい。十分なんだって。
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