君と一番の恋をする
なかなかにおしゃれな雰囲気のカフェで案内された席は、一番奥の二人席。
侑人によると、もうすぐカフェに着くらしい。
なんとか、先に入店できてよかった。
だって、後からだと席に案内されてるときに絶対見つかっちゃう。

数分してから、まーほたちが入ってきた。
でも、二人が案内されたのは入り口近くの席。これじゃあむこうから姿は見えないけど、会話はもちろん聞こえない。
メニュー表を立てながらちらりとのぞき見する。

どうやら二人とも、頼むものを選んでいるみたいだ。


「あの、それ逆に怪しいんで止めてください」
「えー、探偵っぽくて面白いのにー」
「小学生ですか」


陸人くんが呆れてこっちを見てくるので、テーブルにメニューを置く。


「いいですか。俺たちはあくまでも客。ということでなにか頼みましょう」
「えっ、私も!」


二人でぺらぺらとめくる。けっこう多いんだな〜。
店員さんを呼んで注文をする。私はグラタンで、陸人くんはチーズハンバーグ。
届いたお水を飲みながら、ちらりと向こうを確認してみる。
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