ワケアリ(オカルトファンタジー)


「国民達に他の国にカルヴィン様が亡くなったことを触れるなと、カルヴィン様が生きていると、私が指示を出すまで嘘をつくようにと、私が命令しました。全ては私の一存です…」



「ど、…うして……どうしてそんなことをしたの!何故そんなことをしなければならなかったの!私があの方を慕っているとアニエスは知っていたでしょう!?」



「あなたに何がわかります!!」



「…っ!」



「あのような男に目をくらませ、近くを見ては下さらないあなたに…何がわかるというのですか…!」



「……酷い…酷いわアニエス、あなたを戦いの場に送ったのは紛れもなく私よ。でも、あなたは自分の気持ち一つで人を殺めたりしないと信じていたのに……そんなにも簡単に、私が愛していた人を殺しても平然と私の前でいつものように振舞っていたのね!」










*
< 113 / 260 >

この作品をシェア

pagetop