ワケアリ(オカルトファンタジー)
「リオン!見て、人形だよ」
「…連れて行こう」
「え」
「楽しそうだ」
何日か経ったある日、公園へとやって来た二人の男の手によって、ファイは発見される。
黒尽くめのリオンと呼ばれた男はクイ、と眼鏡を上げて色素の薄い茶色の髪をショートにしている少年、チェスにそういうとすぐに公園を去って行った。
少年はファイを抱きかかえてリオンの後をついていく。
「あまりにも大事にされすぎた……人形の癖に人間みたいだ」
リオンはそういって、自分の店に連れ帰った。