ワケアリ(オカルトファンタジー)
呼び鈴
ワケアリ No.2
『呼び鈴』
チリン
無音に近いその店内に、儚げな鈴の音が響いた。
「リオンー、この間海で拾った鈴、いつまで置いておくのさ?」
雑巾を片手に、店の中の調度品たちを拭いていた色素の薄い茶色の髪をショートにしているカジュアルな格好をした少年は少し不満そうに声をあげた。
古ぼけたアンティークショップ。
全体を焦げ茶の壁や床、濃いオレンジ色の電灯に統一された、その店。
沢山の調度品たちが並ぶ所為で姿は見えないが、明らかに、もう店には荷物が置けないんだからこんな小さい物は捨ててしまえばいいんじゃないの、と言いたげな口調だ。
『呼び鈴』
チリン
無音に近いその店内に、儚げな鈴の音が響いた。
「リオンー、この間海で拾った鈴、いつまで置いておくのさ?」
雑巾を片手に、店の中の調度品たちを拭いていた色素の薄い茶色の髪をショートにしているカジュアルな格好をした少年は少し不満そうに声をあげた。
古ぼけたアンティークショップ。
全体を焦げ茶の壁や床、濃いオレンジ色の電灯に統一された、その店。
沢山の調度品たちが並ぶ所為で姿は見えないが、明らかに、もう店には荷物が置けないんだからこんな小さい物は捨ててしまえばいいんじゃないの、と言いたげな口調だ。