ワケアリ（オカルトファンタジー）

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「女と男は互いに対になる鈴を贈りあった。愛し合っていたらしい。だが、両親や他の人からは反対されていた。人の感情はすぐに揺れる。新しい女が出来た男は、その女を疎ましく思い『想いが叶わないなら心中を』と持ちかけた。女はそれを鵜呑みにして自殺。男はその後、適当に悲しむ振りをして新しい女と一生を過ごした」



「じゃあ、あの鈴って」



「そう、死んだ女の怨霊が宿ってる方。」



「そんなの売るなよーリオン」



「強制はしていない。欲しいといったのは向こうだ。きっとあの鈴と対になっている鈴の持ち主を殺しに行くだろう」



悪びれもなく答えると、リオンは本を片手に奥へと向かう。