ワケアリ(オカルトファンタジー)
奇跡のペン
ワケアリ No.3
『奇跡のペン』
カランコロン、
お昼の少し前。
店の扉が開き、そこから少年が両手に荷物を抱えて入ってきた。
「リオン、買出し行って来たよ」
「ん。好きなものを一つ持っていくといい、チェス」
ご褒美のつもりだろうが、買出しの中身は紅茶の茶葉が何種類もあるだけで、お菓子などは何もない。
チェスと呼ばれた色素の薄い茶色の髪をショートにしているカジュアルな格好をした十代前半ほどの少年は唇を尖らせる。
「いいよ、貰っても仕方ないし」
「そうか、なら…」
言って、そのポケットからクッキーを取り出す黒尽くめの洋服を身に纏ったリオン。
途端にチェスの表情は明るく変わる。やはり子どもはいつまで経ってもお菓子には敵わないのだ。
『奇跡のペン』
カランコロン、
お昼の少し前。
店の扉が開き、そこから少年が両手に荷物を抱えて入ってきた。
「リオン、買出し行って来たよ」
「ん。好きなものを一つ持っていくといい、チェス」
ご褒美のつもりだろうが、買出しの中身は紅茶の茶葉が何種類もあるだけで、お菓子などは何もない。
チェスと呼ばれた色素の薄い茶色の髪をショートにしているカジュアルな格好をした十代前半ほどの少年は唇を尖らせる。
「いいよ、貰っても仕方ないし」
「そうか、なら…」
言って、そのポケットからクッキーを取り出す黒尽くめの洋服を身に纏ったリオン。
途端にチェスの表情は明るく変わる。やはり子どもはいつまで経ってもお菓子には敵わないのだ。