ワケアリ(オカルトファンタジー)
*
ペンを買った。
どうしても欲しかったわけでもなく、ただ、編集者たちから逃れる為に家を出て、街中を歩いている時に、今までは見かけた事もなかった店を発見し、そこで購入した。
その店は、今まで見かけなかったのにも関わらず少しだけ古ぼけていて、何年も昔からあったように、しかしその割りに威厳はなくその風貌を世間から隠しながらひっそりと佇んでいた。
アンティークショップだろうか、店の中は丁寧な作りの調度品が数多く並んでいて、俺は中に入った。
調度品がほしかったわけじゃない。
先ほども言ったように編集者達から逃れる為が大半を占め、その隙間に新しい小説のネタでも思いつくだろう、そう思ったに過ぎなかった。
中は、時代錯誤を感じる調度品たちに覆われていて、異世界に来たような不思議な感覚に襲われた。
家具などが多かったが、隅の方には小さな小物などが丁寧に並べられていて、俺はその棚をじっくりと嘗め回すように眺める。
年期の入ったティーカップや、裁ちバサミ、小物入れなどが置かれていて、それらは一つ残らず、美しいデザインをしていた。
ペンを買った。
どうしても欲しかったわけでもなく、ただ、編集者たちから逃れる為に家を出て、街中を歩いている時に、今までは見かけた事もなかった店を発見し、そこで購入した。
その店は、今まで見かけなかったのにも関わらず少しだけ古ぼけていて、何年も昔からあったように、しかしその割りに威厳はなくその風貌を世間から隠しながらひっそりと佇んでいた。
アンティークショップだろうか、店の中は丁寧な作りの調度品が数多く並んでいて、俺は中に入った。
調度品がほしかったわけじゃない。
先ほども言ったように編集者達から逃れる為が大半を占め、その隙間に新しい小説のネタでも思いつくだろう、そう思ったに過ぎなかった。
中は、時代錯誤を感じる調度品たちに覆われていて、異世界に来たような不思議な感覚に襲われた。
家具などが多かったが、隅の方には小さな小物などが丁寧に並べられていて、俺はその棚をじっくりと嘗め回すように眺める。
年期の入ったティーカップや、裁ちバサミ、小物入れなどが置かれていて、それらは一つ残らず、美しいデザインをしていた。