ちゅっ
8月17日
今日は日曜日。
元々予定もない。
朝起きてすぐに身支度を済ませたら、
明と明のお母さんが眠る、
中央病院へと向かう予定だ。
「あっちょっと待って、春希。」
母さんが俺を呼び止める。
「何? 母さん。」
「私、今日はお見舞い行けないの。だから、これ。」
母さんは、ピンク系統でまとめられた、可愛らしい花束を二束渡した。
「病室の花瓶に行けてきてくれない? きっと喜ぶと思うの。」
「……。あぁ、分かった。ありがとな。」
俺は、花束を両手に抱えながら、バスに乗り、病院へ向かった。
コンコンッ
「花織さん……、花織さん……。春希です。分かりますか? ……。」
「……。」
反応は無い。
俺は、そっとベットに近づくと、
花瓶の水を新しくし、
母さんが買ってきてくれた花を生けた。
よし、次は明の病室だ。
コンコンッ
「明? ……、明、明菜? ……。春希だよ。分かる? 」
「……。」
こちらも目覚めていない。
花瓶を手に取り、花を生ける。
ベットに近づいた時、明の顔を見てみた。
笑ってもなく。
悲しんでもなく。
苦しそうでもなく。
明はただただ、安らかに眠っていた。
元々予定もない。
朝起きてすぐに身支度を済ませたら、
明と明のお母さんが眠る、
中央病院へと向かう予定だ。
「あっちょっと待って、春希。」
母さんが俺を呼び止める。
「何? 母さん。」
「私、今日はお見舞い行けないの。だから、これ。」
母さんは、ピンク系統でまとめられた、可愛らしい花束を二束渡した。
「病室の花瓶に行けてきてくれない? きっと喜ぶと思うの。」
「……。あぁ、分かった。ありがとな。」
俺は、花束を両手に抱えながら、バスに乗り、病院へ向かった。
コンコンッ
「花織さん……、花織さん……。春希です。分かりますか? ……。」
「……。」
反応は無い。
俺は、そっとベットに近づくと、
花瓶の水を新しくし、
母さんが買ってきてくれた花を生けた。
よし、次は明の病室だ。
コンコンッ
「明? ……、明、明菜? ……。春希だよ。分かる? 」
「……。」
こちらも目覚めていない。
花瓶を手に取り、花を生ける。
ベットに近づいた時、明の顔を見てみた。
笑ってもなく。
悲しんでもなく。
苦しそうでもなく。
明はただただ、安らかに眠っていた。