【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
一章
突然、大好きだった聖獣が魔獣へと変貌した。ずっと具合が悪く、フランチェスカは懸命に看病をしていた。
シュネーは暴れておりフランチェスカを認識していないのか腕に思いきり噛みついた。
「痛っ! シュネー、やめて!」
シュネーのクリーム色の体は真っ黒に染まっている。噛まれた部分から何かよくない力がフランチェスカに流れ込んだ。フランチェスカは荒く息を吐き出しながら割れてしまいそうな頭を押さえた。
憎しみ、痛み、恐怖……様々な感情がシュネーから伝わってくるような気がした。体が重くなり、息が苦しく感じた。
シュネーはフランチェスカの前で、恐らく魔獣となってしまったのだ。
暴れるシュネーを懸命に押さえつけていた。
「───ああ、やっと堕ちたのね?」
そんな声が聞こえた気がしてフランチェスカが顔を上げると、そこには一人の令嬢の姿があった。
「キャシディ様、どうしてここに!?」
「ここに魔獣がいるわ! 早く連れ出して頂戴」
「待ってください! 今、シュネーがっ」
フランチェスカは部屋から引きずられるようにして、貴族達が集まる会場に連れて行かれてしまう。
シュネーは暴れておりフランチェスカを認識していないのか腕に思いきり噛みついた。
「痛っ! シュネー、やめて!」
シュネーのクリーム色の体は真っ黒に染まっている。噛まれた部分から何かよくない力がフランチェスカに流れ込んだ。フランチェスカは荒く息を吐き出しながら割れてしまいそうな頭を押さえた。
憎しみ、痛み、恐怖……様々な感情がシュネーから伝わってくるような気がした。体が重くなり、息が苦しく感じた。
シュネーはフランチェスカの前で、恐らく魔獣となってしまったのだ。
暴れるシュネーを懸命に押さえつけていた。
「───ああ、やっと堕ちたのね?」
そんな声が聞こえた気がしてフランチェスカが顔を上げると、そこには一人の令嬢の姿があった。
「キャシディ様、どうしてここに!?」
「ここに魔獣がいるわ! 早く連れ出して頂戴」
「待ってください! 今、シュネーがっ」
フランチェスカは部屋から引きずられるようにして、貴族達が集まる会場に連れて行かれてしまう。
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