【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
王都に滞在するのはとても楽しかったが自然豊かなエディマーレ領はやはり静かで落ち着く。
出迎えてくれた両親とマラキとハグをしてからポールにお土産を運び出すように頼む。

パーティーのことを誤魔化しつつ話していたフランチェスカだったが、レオナルドと話したのかと両親に問われて「少しだけ、お話はできたわ」と言うと「さすがフランチェスカだ!」「もしかしたらうちの子が王妃に!」と、目を輝かせながら語っている。
ヤナもレオナルドのフランチェスカと話したくてウズウズしているようだ。

マラキはフランチェスカの疲れた様子といつもなら元気に駆け回っているシュネーが眠っている様子を見て、何かを悟ったのだろう。
真剣な顔でこちらを見ている。
マラキにアイコンタクトを送り、荷物はヤナ達に任せてマラキの部屋に向かった。
紅茶を飲みながら侍女が部屋を出て行ったのを確認してからマラキにグレイシャーの様子を語り、舞踏会そっちのけで治療してきたことを話す。


「なんというか……姉上らしいや」

「そうかしら?でもお父様やお母様は、がっかりするでしょうね」

「そんなことは気にしなくていいよ。それよりもレオナルド殿下に力をバレないようにグレイシャーに近づくのは無理があるんじゃないかな?」

「やっぱり、そうよね」
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