【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
フランチェスカはマラキの言葉に耳を疑った。
しかしマラキはフランチェスカの表情を見て、何を言いたいのかわかったのか「姉上は王家の話をすると嫌がると思ったから、黙っていたんだ。
もちろん力のことは言っていないから!」と答えた。
どうやらフランチェスカが思っていた以上に、マラキはこちらの気持ちを考えていてくれたようだ。


「それに第二王子と仲良くして損はないでしょう?コルビン殿下はベネットが好きみたい。かっこいいって声を掛けてくれて、そこから仲良くなったんだ」

「そうなのね」

「それから今から成り上がって僕や姉上のことを馬鹿にしていたやつをいつか見下してやるんだ」


黒い笑みを浮かべているマラキを見てフランチェスカは口端をピクリと動かした。
マラキはフランチェスカと共に過ごしていくうちに、どんどんと逞しくなったようだ。
フランチェスカがマラキのことが心配になっていると、コルビンとの手紙を見せてくれた。


「何度か手紙のやり取りをしてコルビン殿下になんとかグレイシャーを連れてくるように提案してみたんだ。空気のいい場所で療養してはどうかってね」

「コルビン殿下に!?」

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