【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「シュネー、だめよ! レオナルド殿下から離れてっ」


フランチェスカがそういうとシュネーはやっとレオナルドの顔面から離れた。
どうやらシュネーはフランチェスカを守ろうとしてくれたようだ。
焦るフランチェスカとは違い、シュネーは誇らしげである。
必死に頭を下げるフランチェスカにレオナルドは「大丈夫だ。
頭を上げてくれ」と言ってフラリと立ち上がる。
シュネーは『ワンッ』と吠えてドヤ顔をしているが、フランチェスカ達の心臓は飛び出してしまいそうなほどにな 脈打っていた。

レオナルドは無表情ではあるが「ふわふわで悪くないな」と言って何故か満足そうだ。
シュネーもレオナルドに敵意がないとわかったのか、ボールのように体を跳ねさせて撫でてとアピールしている。
あまりの可愛さにフランチェスカが口元を押さえていると、レオナルドはシュネーを抱えて撫でている。
シュネーも気持ちよさそうだ。

そしてベネットもレオナルドに襲いかかったことで母はついに気絶した。
どうやらベネットはレオナルドに恋をしたらしい。
くねくねとイグナシオの足に体を擦り付けたり尻尾を足に巻き付けたりしながらアピールしている。
コルビンは「兄上だけずるい!」と言って怒っている。

その間、父に呼ばれたフランチェスカはエディマーレ男爵邸に滞在する間にレオナルド殿下の相手を命じられる。
グレイシャーの治療をバレないようにしたかったフランチェスカにとっては予想外の出来事だ。
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