【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
まるで『私の言った通りになったでしょう?』と言いたげである。
ヤナに向かって首を横に振ると不満そうに唇を尖らせている。
あとはヤナ達に任せてフランチェスカはシュネーと共に踵を返した。
(折角、グレイシャーが来てくれたのに、ゆっくり治療もできないなんて。マラキもレオナルド殿下までは手に負えないだろうし)
フランチェスカは二人が荷物を片付けている。
今のうちだとシュネーを抱えて急いでグレイシャーの元に向かった。
「グレイシャー……!」
グレイシャーは邸の裏庭の芝生の上に寝転んでいた。
フランチェスカの声が耳に届いたのかグレイシャーが顔を上げる。
頭を撫でながら頬を擦り寄せた。
グレイシャーもそれに応えるように目を閉じた。
「来てくれてありがとう。早速だけどいいかしら」
『グルル……』
「……え?どうして」
グレイシャーがダメだと言わんばかりに唸っている。
何故ダメなのかをグレイシャーに問いかけようとした時だった。
「やっぱりグレイシャーを元気にしてくれたのは君なのか」
「……っ!」
フランチェスカがゆっくりと背後を振り向くと、そこには先程まで部屋にいたはずのレオナルドの姿があった。
どうやらグレイシャーはレオナルドにバレてしまうということを伝えたかったのだろう。
風が二人の間を吹き抜ける。
ヤナに向かって首を横に振ると不満そうに唇を尖らせている。
あとはヤナ達に任せてフランチェスカはシュネーと共に踵を返した。
(折角、グレイシャーが来てくれたのに、ゆっくり治療もできないなんて。マラキもレオナルド殿下までは手に負えないだろうし)
フランチェスカは二人が荷物を片付けている。
今のうちだとシュネーを抱えて急いでグレイシャーの元に向かった。
「グレイシャー……!」
グレイシャーは邸の裏庭の芝生の上に寝転んでいた。
フランチェスカの声が耳に届いたのかグレイシャーが顔を上げる。
頭を撫でながら頬を擦り寄せた。
グレイシャーもそれに応えるように目を閉じた。
「来てくれてありがとう。早速だけどいいかしら」
『グルル……』
「……え?どうして」
グレイシャーがダメだと言わんばかりに唸っている。
何故ダメなのかをグレイシャーに問いかけようとした時だった。
「やっぱりグレイシャーを元気にしてくれたのは君なのか」
「……っ!」
フランチェスカがゆっくりと背後を振り向くと、そこには先程まで部屋にいたはずのレオナルドの姿があった。
どうやらグレイシャーはレオナルドにバレてしまうということを伝えたかったのだろう。
風が二人の間を吹き抜ける。