【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「誰にも、言わないでくださるのですか?」
「ああ」
「本当に……?」
「君がそう望むなら」
レオナルドの表情からは何も読み取ることができない。
しかし彼が嘘をつかないことをフランチェスカはよく知っている。
レオナルドはいつも誠実で優しくてフランチェスカを様々な脅威から守ろうとしてくれていた。
関係性は変わっても、それだけは何も変わらない。
フランチェスカの瞳から無意識に溢れ出す涙。
レオナルドが目を見開いてからフランチェスカに手を伸ばして親指を拭ったことで自分が泣いていることに気づいた。
しかしフランチェスカはレオナルドから一歩後ろに下がってから自分の腕で涙を拭った。
「フランチェスカ嬢……?」
「ごめんなさいっ。なんでもないんです」
「君の秘密をは守る。約束する……お願いだ。泣かないでくれ」
レオナルドの言葉にフランチェスカは頷いた。
そしてシュネーはレオナルドがフランチェスカをいじめていると思ったのか、再びレオナルドの顔面に張りついてしまった。
「シュネー!?」