【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
「フランチェスカは兄上のことをどう思っているんだ?」
「え……?」
コルビンの問いかけにフランチェスカの胸はドキリと音を立てた。
「ここだけの話だが、兄上はかなりフランチェスカに惚れ込んでいると思うぞっ!」
「なっ、そんなわけないじゃないですか……!」
フランチェスカは苦笑いをしながら手を横に振って否定していた。たがコルビンは瞳を輝かせながら言った。
「フランチェスカの前だと兄上は別人なんだ!とっても嬉しそうで……。あんなに楽しそうな兄上、初めて見た」
「……そ、そうなのですね」
「最近はグレイシャーも元気がなくて、それと同じで兄上も今までにないくらい落ち込んでいたから、オレも心配だったんだ」
コルビンはレオナルドをとても心配していたことがわかる。
「今回、ここに来るためには兄上も一緒じゃないとダメだって言われたから。なんていうか、いつも頑張っている兄上を少しでも救いたかったんだ」
「コルビン殿下……」
「それにあんなに幸せそうな兄上を見るのが久しぶりで……やっぱりここにきて本当によかった」