【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
無邪気な笑顔を見ているとフランチェスカは何も言えなくなった。
コルビンはレオナルドを近くで見ていて彼なりに心配していたのだろう。


「フランチェスカだとはオレも知らなかったけど、タイプを聞くと聖獣を大切にしている笑顔の可愛らしい人だって言ってたんだ!それって絶対にフランチェスカのことだよな!」

「わ、私ですか!?」

「ああ、絶対に今までの令嬢達とは違う!フランチェスカだけは特別だな」

「確かにコルビン殿下の言う通り、レオナルド殿下って冷たくて完璧で隙がないってイメージだったけど、姉上と話している時はなんだか幸せそうだね」

「マラキもそう思うだろう?」

「……マラキまで!」

「兄上を幸せにできるのはフランチェスカだけだな!」


コルビンは何故か誇らしげに腕を組んでいる。マラキも「そうかもね」と言って笑った。
コルビンはフランチェスカとシュネーの力を知らない。
忖度なしに言えるからこそ、フランチェスカの心にグッとくるものがあった。

(私がいない方がレオナルド殿下は幸せになると思っていたけど……)

フランチェスカの心境は複雑だった。
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