【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
マレーの力はグレイシャーには効きづらく、普通の聖獣達は一度関わっただけでも具合が悪化してしまうのではないかという結論に至った。

(シュネーもグレイシャーと同じようにマレーに何度会っても大丈夫だったのはどうしてかしら……相反する力を持つから?)

それともグレイシャーと同じ力を持つのかもしれないと考えたフランチェスカだったが、そもそも体の大きさや毛色が違うのにありえないと心の中で思い直していた。
すると次第にキャシディの様子が徐々に荒々しくなっていると城で働く侍女達から聞いた。
レオナルドとの結婚を仄めかしていけば、どうにかして名前すらわからない女性の正体を知ろうと躍起になてっているようだ。
それはキャシディからすぐにオルランド公爵に伝わり、得体の知れない平民女性の正体を聞き出そうとしたが厳戒態勢で守られていることに違和感を感じているようだ。
その説明は国王が行っていた。

『グレイシャーも彼女を気に入っている。何故ならグレイシャーを救ったのは彼女だからだ』

そして聖獣達の体調不良を治すための条件だと語り、そろそろレオナルドとの婚約を考えていることを話す。
オルランド公爵に『平民にこの国の王妃になるのですか?』と猛反発を受けた。
何人たりとも立ち入れない謎の女性の部屋。
それは瞬く間に噂となり広がっていく。
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