【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
フランチェスカとレオナルドの攻防戦にシュネーはまたはじまったか、と言わんばかりにグレイシャーの元に向かい、当然のようにグレイシャーが丸まっている足元に腰掛けている。

あと数日でフランチェスカ達の城での滞在も終わろうとしていた。それと同時に王家主催の舞踏会が開かれる。
『王家主催の舞踏会でレオナルドの婚約が発表される』
一週間前に流した噂は徐々に広がりを見せて、貴族達はぐらよその姿を見ることを心待ちにしているようだ。

レオナルドとグレイシャーがその女性の側を肩時も離れないところを見て、様々な憶測が飛び交っていた。
『本当は平民ではなく女神ロドアルードの生まれ変わりだ』
『素晴らしい力を持っている』
あまりにも異常な王家の対応にそう思う貴族も多いようだ。

一方、レオナルドの婚約者の座を狙っていた令嬢達からは『王家を短期間で掌握した悪魔のような女性』と言って敵視しているらしい。
フランチェスカももちろん舞踏会に参加してキャシディがどう動くのかを見ていなければならない。
マレーがどう動くのかを注視するためだ。
舞踏会ではカーテンを用意して、その向こう側にレオナルドの婚約者の平民の女性に変装してフランチェスカが立つつもりでいた。
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