【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
少々ずるいかとも思ったがフランチェスカは引き継いだ知識を使って父に助言をしていた。
これから事業を成功させていく貴族に力を貸すことで得をしたり、また関わらない方がいい貴族を徹底的に避けるようにすることで、次第に赤字続きだったエディマーレ男爵家の財政が潤い始めた。

その資金を使って農地を拡大して新しい作物を育てていた。
自然を豊かな土地を利用して観光業も始めている。
父は年頃のフランチェスカに新しいドレスやアクセサリーをと言ってくれたが、今はエディマーレ男爵家を立て直すことが最優先だと首を横に振った。
以前は家族を大切にできなかった罪滅ぼしをしたかったかもしれない。
エディマーレ領の民達にも協力してもらい、収穫量は年々増えて右肩上がりだ。
不当に取られた領地を取り返したこともそうだが、エディマーレ男爵家の名前は社交界にも広がっていった。

そして新たな発見といえば、シュネーとフランチェスカの力は人だけではなく植物も元気にできるということだ。
育てるのが難しいと言われていた異国の果物がエディマーレ男爵家でだけは元気に育つのもシュネーのおかげだろう。
この力はマラキにだけ伝えており、今後フランチェスカとシュネーがいなくなっても問題ないように他に対策はしているが、珍しい果物は王都で流行り人気になっていると聞いた。
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