【書籍化】もふもふ聖獣と今度こそ幸せになりたいのに、私を殺した王太子が溺愛MAXで迫ってきます
気合いを入れているフランチェスカは一週間ほど王都に滞在してから舞踏会に出てエディマーレ男爵邸に戻ることにしていた。

今、エディマーレ男爵家では侍女と護衛を雇えるような余裕ができていた。
侍女のヤナと護衛のポールは、城にいる時にフランチェスカが治療している時に心優しい彼らを掬い上げた。
ヤナは孤児院の子供の面倒をよく見ていた平民の少女で、何度もフランチェスカの元に子供を抱えてやってきた。
顔を合わせるうちに仲良くなり、侍女として掬い上げた。　

ポールも同じような理由で雇い入れた。治療の際に城まで来られない老人を抱えて来たのだ。
正義感が強く優しいポールは幼い妹や弟を養うために必死に働いているという事情を聞いたフランチェスカは、レオナルドに頼み側に置いてもらった。

結局、フランチェスカに嫌がらせをしていた令嬢達によって無理矢理引き剥がされてしまったが、フランチェスカはポールとヤナを守れずにいたことが心に引っ掛かっていた。
父が王都に行く際についていき、ヤナとポールを探して声をかけたのだ。
こうして再びふたりを雇い入れることで少しでも罪滅ぼしになればいいと思っていた。
王都からエディマーレ男爵領は遠いが、二人はついてきてくれた。
そして毎月、給金が出ると仕送りをしている。
< 70 / 235 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop