自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!
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化粧直しを終えたローズ様と共に、リリアーヌは大広間に入った。ローズ様を守る様にリリアーヌは後ろを歩いていたのだが、ローズの後ろを歩くリリアーヌの姿に皆の視線はくぎ付けとなっていた。
柔らかそうな蜂蜜色の髪に大きなペリドット色の瞳、スラリと長い手足は白くシミ一つ無い。ローズが振り返り、リリアーヌに微笑めば、リリアーヌも微笑む。その姿に大広間がざわめいた。
「あの女性はどちらのご令嬢だ?」
「お美しい」
「どうにかお近づきになれないだろうか?」
男達から熱い視線が降り注ぎ、リリアーヌの全身にまとわりつく。リリアーヌはその視線を無視して、ローズ様の後ろを歩いて行く。ドレスを着ていたとしても今は仕事中なのだ、しかし今は帯剣していないため上手くスイッチが入れられない。どうしたものかと考えながら、ローズ様をドミニク殿下に引き渡す。これからダンスを踊るのだろう。それを見守るため後ろへと下がろうとしたその時、男性達に取り囲まれてしまった。
「お嬢さん、お名前をお聞きしても?」
「お美しいお嬢さん、一緒にダンスを踊って頂けないでしょうか?」
「私ともダンスを……」
「いや、私と……」
次々にダンスを申し込んでくる男性達。