自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!
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あの日から街に出るときには、グランツ様が騎士団の執務室にいることを、サラに確認してもらってから外に出るようにした。また鉢合わせしてしまう事を避けるためだった。あの日グランツ様は久しぶりにお屋敷に帰ってきたというのに、すぐに騎士団本部へと行ってしまった。それから一週間が経つが屋敷にグランツ様が帰ってくる様子は無かった。
グランツ様と結婚式を挙げてから、一ヶ月が経とうとしていると言うのに、私はグランツ様と4度ほどしか合っていない。
新婚だというのに……。
グランツ様にとって、これが政略結婚だと言うことは分かっている……分かっているつもりなのに……。
胸が締め付けられる。
私の思いはいつも一方通行。
あなたには届かない。
今、あなたは誰を思っているのですか……?
私の思いに少しは気づいていますか?
切ない思いを抱きながら、リリアーヌは巡回を続ける。
少しでもあなたの手助けが出来るのならば、それで良いと……。