自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!
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次の日……。
リリアーヌは早速料理長に頼んで、沢山のお菓子を用意してもらい、騎士団の鍛練場へと向かった。今日は差し入れを持ってきたという体で、何の知らせも無く行くつもりだ。その方がどんな鍛練や演習を行っているのかが分かると考えたからだ。
騎士団の鍛練場へとやって来ると、特に警備が強化されている様子も無く、あっさりと中に入ることが出来た。さすがに騎士団の鍛練場を襲う輩はいないと考えているようだ。
そっと、中を確認しながら鍛練場に入って行く。
鍛練場はかなりの広さがあり、闘技場のように観客席があった。そのためリリアーヌは観客席の一番前にちょこんと座り、騎士団の練習を観察することにした。まだリリアーヌ達の存在に気づいていない騎士達は、各々の練習に勤しんでいる様子で……。剣をぶつけ合っている騎士や、体術をの練習をしている者とバラバラの練習を行っていた。
しばらくそれを観客席から見守っていると、何人かの騎士達がこちらに気づき始め、ソワソワとし出す。
「おい、あれ誰かな?」
「可愛いな。誰かに会いに来たのかな?」
リリアーヌに気づいた騎士達が、気合いを入れて鍛練をし始めた。騎士達は自分を見てもらおうと必死になってアピールをしている。それをリリアーヌは表情の無い顔で眺めていた。
「サラ、どう思う?」
「ダメですね」
「そうよね……」
特に一日のカリキュラムやノルマのようなモノは存在していない様子で、自分たちの好きな訓練をしているようだ。戦争は終結したと言っても、またいつ他国がこの国に攻め入ってくるか分からない状況だというのに、生ぬるい事だ。
はぁーー。
グランツ様は一体何をやっいているのかしら……。