自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!
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王都へと向かう馬車内にて、メイドのサラ・ブライアンが溜め息を付いた。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
毎日サラが心配した様子で、同じ言葉を繰り返す。
「気を抜いてはいけませんよ。剣はもってのほかです。絶対に触れてはなりません」
「分かっているわよ。サラは心配性ね」
「はぁー。お嬢様は、ほわーっとなさっているから……」
「あら、ありがとう」
「褒めているわけではないのです」
「そうなの?」
「はぁー、心配です……」
「ふふふ……大丈夫よ。心配いらないわ」
社交界にて噂の元となっていた、シモレンツ辺境伯令嬢リリアーヌ・シモレンツは微笑んだ。