自国最強の騎士団長様は私が守ります。だって私、世界最強ですから!
意味が分からず呆けるリリアーヌに向かって、我に返ったドミニク殿下が頭を下げてきた。
「リリアーヌ嬢申し訳ない。グランツから話は全て聞いた。不快な思いをさせてしまい申し訳なかった」
頭を下げるドミニク殿下の隣でローズ様も頭を下げていた。
「リリアーヌ様、本当に申し訳ありませんでした。こんなことになるなら、もっと早くに話をしておけば良かっのに失念していたことを許して下さい。まさかグランツが何も話していないとは思ってもいなくて……」
頭を下げる二人に、リリアーヌは慌てふためいた。
「お二人とも頭を上げて下さい。私は何故二人に頭を下げられているのですか?」
それを聞いたドミニク殿下が「そうだったね」と言いながら説明をしてくれた。
その話はリリアーヌにとって衝撃の事実だった。