【短編】夏空よりも眩しいきみへ
「いいよ。けど、俺のどこを好きになったのかだけ教えて?」
できるだけ優しく、そう思いながらも徐々に威圧的になってしまっているのはわかっている。
でもこれが、俺なんだよ。
「えっ……えっと……」
「俺と、話したことあったっけ?絡んだことあった?」
「な、ないけど……でもっ」
「……それとも君も、星谷 宝楽推しとか?」
若干の笑みを含んでそう言えば、彼女の顔がカァっと赤くなった。
図星らしい。
「……はあ。……そろそろ星谷宝楽のこと嫌いになりそうだよ、俺」
「ちょっと、四谷くん、そんな言い方ないんじゃない?」
と告白してきた彼女のお友達、後に続いてもう1人も口を開く。
「そうだよ。ひどすぎ。桃子の気持ち、ちゃんと聞いてやっ───」
「……ひどいのはそっちじゃない?俺のことよく知りもしないのに。しかも、友達からでもいいって……本当に好きなわけ?軽く絡めればいいなぐらいに思ってるんでしょ。傷つくんだけど」
きっぱりそういうと、彼女は目に涙を溜めたまま走っていってしまい、彼女の友達も「サイテー!」と残して行ってしまった。
……確かに、俺は最低だ。