そのままの君がすきなんだってば!

好きな人

父の会社のパーティーに新寺家が
来ると聞いて心臓が飛び跳ねた。

会える、会えるんだ。
“僕の天使”に。

パーティー会場にはものすごい
人数の人。だけど、こんな人ごみの中
でも僕はすぐに君を見つけられるんだ。

美味しそうにローストビーフを堪能
している。声、かけようかな。

「そんなおいしい?」

『はい!この味付け、すばらしいですよ!』

かわいい笑顔のまま僕にそういった後、
少し彼女は固まって、

『すいません!私ったらどなたか存じ上げて
 いないのに失礼な事を・・・!!』

「いや、気にしないで。それより、うん。
 本当だ、このソース。ローストビーフの
 おいしさを更に引き立ててる。すごい、
 美味しいね。」

失礼なことなんて!ずっと君と
しゃべりたかったんだ。

「初めまして。僕は安西 響。
 よろしく。」
『わ、私は新寺 杏です。』

杏さん、っていうんだ。

あ~父よ!杏さん一家と知り合いで
感謝している!ありがとう!
< 24 / 61 >

この作品をシェア

pagetop