そのままの君がすきなんだってば!
夕方になった。
信号を渡ろうと歩いていた私。
すると急に手を掴まれ、名前を呼ばれる。

「杏さん!」
『え!?』
「よく見て!信号赤ですよ!」
『あ!本当だ!私ったら…
 すいません、ありがとうございました!』
「本当に、杏さんからは目が離せない
 ですね。まぁ、目離しませんけど!」

一気に顔が赤くなるのがわかる。

それと同時に手に触れている熱に
気づく。私、響さんと手を繋いでる!

温かい…な。
距離がすごく近づいてる気がする。

「杏さん、手小さくてかわいい。」
って言ってくれてる響さんは心なしか
お顔が赤い。何だか、かわいいなぁ。

「さ、今日はもう送りますね。
 お父様と夕方までとお約束したので。」

『え!?そうなんですか!?』

「お父様、ああ見えて結構僕に
 やきもちやいてるんですよ?
 あ、これ秘密ですからね。笑」

お父さん…笑
ま、いっか。
響さんのぬくもり感じれたし。
最高に幸せ。
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