女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「え? え? 玲人くん、ご、ご乱心?」
 気が動転して意味不明の言葉を発すると、彼はハーッと深い溜め息をつく。
「勘違いするな。俺は明日大事な手術がある。大人しく寝ろ」
 わー、この命令口調、めっちゃ怒ってる。
 ね、寝なきゃ。でも、どうやったら寝れる?
 いつもどう寝てた?
 パニックになる私の肩を、玲人くんがポンポンと叩いた。
「大丈夫。もう悪夢は見ない」
 まるで暗示をかけるようなその声が私の脳に浸透してくる。
 ……不思議。ふわっと身体が楽になって、力が抜けていく。
 そして、そのまま心地よい眠りに誘われた。

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