女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら～17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます～

「そう。玲人先生がわざわざ私に知人の診断頼みますって言ってくるから、恋人なのかと思ったのだけれど」
　それは私の願望ではあるが、事実ではないので否定する。
「それは子宮頸がんの健診が男の先生だったので、私があまりにショックを受けたから配慮してくれたんだと思います」
　話をするだけでもその時のことを思い出して顔が火照りそうだ。
「そうなのね。でも、彼が頭を下げるなんて余程のことよ。大事にされてるのね」
　フフッと笑い女医さんはテキパキとした動きで診察をすると、その場で「異常はないわよ」と診断結果を教えてくれた。
　その後も血液検査や肺や胃の検査をするが、行く先々で玲人くんとの関係を聞かれる。
「玲人先生と知り合いなんだって？」
　それで毎回「はい。まあ幼馴染です」と笑顔作って答えるのだが、健診を終えるとドッと疲れが出た。コネで入ったのがみんなに知れ渡ってる。
　これは責任重大。なにか私がミスすれば玲人くんに迷惑がかかる。