女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
玲人くんが私の身体を観察するように見てきて、堪らず彼から顔を背けた。
「あ~あ~、そんなコメントしなくていい」
「言わないと、優里は自覚しないからだよ」
 テンパる私を見てクスッと笑う彼に、ボソッと返す。
「それはそうだけど……」
 初めてでどうしていいかわからないんだもん。沈黙になるのも怖い。
「いいから黙って」
 玲人くんに注意されたけど、不安で彼に話しかける。
「でも、玲人くん……」
 私の不安が伝わったのか、彼が優しく微笑んだ。
「怖くない。大丈夫だから、手どけて」
「うん」と返事をして手を外すと、玲人くんが私の胸に触れてきた。
「ぎゃっ」と思わず声をあげたら、冷静な声で彼に言われた。
「色気ない声。それに心臓の音凄いね」
「だ、だから言わないでって……あんっ」
 文句を言おうとしたら、彼が私の胸を揉み上げてきて声を上げた。
「色っぽい声も出せるんだ? 昔は子供だなって思ってたけど、優里も大人になったね」
 淡々とした口調だったけど、彼の目がとても甘い。
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