女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「もうそろそろいいかな」
 玲人くんが身体を重ねてくるけれど、途中で動きを止めた。
「やっぱりまだキツイな」
 彼が言うように下腹部が引きつった感じがする。
「平気だからきて」
 途中でやめられたくなくて、彼の背中に腕を回した。
「優里……」
 私の顔を見つめて戸惑う彼に再度声をかける。
「お願い」
「無理そうだったら言って」
 私の頬を軽く撫でると、彼が私の中に入ってきた。
 痛みと圧迫感がすごくて、彼の背中を思い切り掴んだ。
 初めては痛いってよく聞くけど、本当だった。しかも、経験したことのない痛み。
「優里」
 玲人くんが私の名前を呼んで、口付ける。
 私の下唇を甘噛みしながら、強く抱きしめてきて……。
 私……玲人くんに愛されてる。
 破瓜の痛みは彼に愛された証。
 そう考えたら、この痛みさえ愛おしく思えてきた。
 そのせいか痛みが中和されて、最初ほど苦しくない。
 次第に痛みがなくなってきたのが私の表情でわかるのか、彼が確認してくる。
「大丈夫?って……なんで泣くの?」

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