女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
いつも勉強ばかりしている彼を注意すると、苦笑いされた。
「今頃みんな合宿で勉強してると思うと焦っちゃって。でも、頭痛もないし、調子いいんだ」
「それは薬で痛みを抑えているからだよ。無理はよくない。大丈夫。俺が治すから」
そのためにアメリカで修行してきた。
彼と同じタイプの腫瘍の子供を手術したことだってある。
今、頭に浮かぶのは優里が俺に言ってくれた言葉。
『救える命だっていっぱいあるよ、玲人くん』
そう。必ず俺の手でこの子を救ってみせる。
「うん。玲人先生だから安心。それにね、優里にお守りもらったんだ」
健くんが俺に朱色のお守りを見せてきたのだが、それは安産守りで、一瞬目が点になった。
「……優里らしい。ごめん。彼女に注意しておく」
「『ごめん』って先生自分の奥さんのことみたいに謝るんだね。いいんだ。このお守り気に入ってるし。優里が僕のためを思ってくれたんだから」
健はどこか大人びた顔で鋭く指摘してニコッと笑う。
言われるまで気づかなかった。
自分のものだって思ってるから、なにも考えず謝ってしまった。
「今頃みんな合宿で勉強してると思うと焦っちゃって。でも、頭痛もないし、調子いいんだ」
「それは薬で痛みを抑えているからだよ。無理はよくない。大丈夫。俺が治すから」
そのためにアメリカで修行してきた。
彼と同じタイプの腫瘍の子供を手術したことだってある。
今、頭に浮かぶのは優里が俺に言ってくれた言葉。
『救える命だっていっぱいあるよ、玲人くん』
そう。必ず俺の手でこの子を救ってみせる。
「うん。玲人先生だから安心。それにね、優里にお守りもらったんだ」
健くんが俺に朱色のお守りを見せてきたのだが、それは安産守りで、一瞬目が点になった。
「……優里らしい。ごめん。彼女に注意しておく」
「『ごめん』って先生自分の奥さんのことみたいに謝るんだね。いいんだ。このお守り気に入ってるし。優里が僕のためを思ってくれたんだから」
健はどこか大人びた顔で鋭く指摘してニコッと笑う。
言われるまで気づかなかった。
自分のものだって思ってるから、なにも考えず謝ってしまった。