女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
あまりに信じられないことを言われて、思わず聞き返した。
「え?」
「だから、送ってく」
玲人くんが面倒くさそうに返して私の背中をポンと押すけれど、しばし固まった。
「ごめん。ちょっと頭が理解出来てない」
体調が悪いせいか、理解力も低下している。
私の反応を見て彼は軽く溜め息をつくと、前方を指差した。
「家、こっち?」
「……うん」
呆然としながら頷く私の手を引いて、彼が歩き出す。
「お前のばあちゃん、うち辞めたんだって? 元気にしてるのか?」
祖母の話を振られ、淡々と返す。
「うん。足腰は悪くしてるけど、老人ホームで友達もできて元気にしてるよ」
「老人ホーム? お金かかったんじゃないのか?」
「うん。私の両親の保険金使ったの。おばあちゃん、足が少し不自由になっちゃって、預けるしかなかった」
唯一の家族だから一緒に暮らしたかったけど、おばあちゃんの世話をしてたらお金を稼げない。
「そうか。今、仕事はなにをしてる?」
「小さい商社で働いてる。人が辞めちゃってそのしわ寄せが私にきちゃって……って、まあ仕事だもん。なにかしら苦労はあるよ」
「え?」
「だから、送ってく」
玲人くんが面倒くさそうに返して私の背中をポンと押すけれど、しばし固まった。
「ごめん。ちょっと頭が理解出来てない」
体調が悪いせいか、理解力も低下している。
私の反応を見て彼は軽く溜め息をつくと、前方を指差した。
「家、こっち?」
「……うん」
呆然としながら頷く私の手を引いて、彼が歩き出す。
「お前のばあちゃん、うち辞めたんだって? 元気にしてるのか?」
祖母の話を振られ、淡々と返す。
「うん。足腰は悪くしてるけど、老人ホームで友達もできて元気にしてるよ」
「老人ホーム? お金かかったんじゃないのか?」
「うん。私の両親の保険金使ったの。おばあちゃん、足が少し不自由になっちゃって、預けるしかなかった」
唯一の家族だから一緒に暮らしたかったけど、おばあちゃんの世話をしてたらお金を稼げない。
「そうか。今、仕事はなにをしてる?」
「小さい商社で働いてる。人が辞めちゃってそのしわ寄せが私にきちゃって……って、まあ仕事だもん。なにかしら苦労はあるよ」