女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「ほら、ここ。髪の毛でわかりにくいけどね」
 私の首筋に赤紫の痣がついていた。
「……ホントだ」
 手でキスマークに触れるが、痛みはない。
 昨日はなかったはず。今日は健くんの手術のこと考えてて全然気づかなかった。
 昨日は特に愛し合ってはいないし、私が寝ている間につけられたんだろうな。
 でも、画像を見てもまだ信じられない。
「言っとくけど、これが初めてじゃないからね。前もうなじにつけられてたよ」
 さらに衝撃的な話を聞いて、頭がパニックになった。
「え? ええ〜」
 頬に両手を当てて叫ぶ私に彼女が人差し指を自分の唇に当てて注意する。
「だから、シー」
「……すみません。でも、気づいてたなら教えてくださいよ」
 青ざめながらそう言ったら、彼女が苦笑いしながら謝る。
「ごめん。私も最初気づいた時は半信半疑だったのよねえ。玲人先生って淡白な感じするし。でも、愛されてるわね。玲人先生、我慢できなかったんだろうな。優里ちゃん、素直でかわいいし」
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