女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
「結婚する気はないって昔から言っているけど」
「じゃあ、こんな女性がいたら結婚してもいいってタイプは?」
 諦めずに聞いたら、溜め息をつかれた。
「言い方を変えただけじゃないか。まあ、強いて言うなら頭が良くて、美人で、煩くない人」
 ……それって玲人くんの女版じゃないの。
「全然参考にならない」
「参考にしてどうする?」
「いや、なんとか玲人くんと結婚できないかなって」
「もっと周りの男を見てみれば? 優里器量はそんな悪くないんだし」
 玲人くんが私の容姿を褒めるなんて、明日は雹が降るかも。
いや、単に私の注意をよそに向けたいだけなんだろうな。
「そう思うなら結婚してよ。玲人くん以外の男性はみんなじゃがいもに見えるんだよね」
 淡白な玲人くんひと筋だとアピールするが、そこはスルーされた。
「じゃがいもねえ。お前がどういう脳してるのか見てみたい」
「やめて。脳外科医の玲人くんが言うと洒落になんないよ」
 ブルッと身体を震わせ自分の肩を抱きながら文句を言ったら、彼がクスッとした。
「ただの冗談だよ」
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