女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
もう出て行った……と思いつつも、あまりに疲れていて睡魔が襲ってくる。
 おまけにソファから優里の甘い匂いがしてなんだか余計に眠くなり、身体からスーッと力が抜け、そのまま意識を手放した。

ハッと目が覚めたのは、その二時間半後の午前八時。
シャワーをサッと浴びて、八時半に病院に出勤。
かなり寝不足だが、これはいつもの事。
回診、外来診察、手術と仕事をこなして、午前零時に帰宅。
玄関前には小さい段ボール箱が置かれていた。その中身は俺と同機種のスマホ。優里のスマホが使えなくなると困るので、注文しておいたのだ。
 段ボールを手に取り、鍵を開けて中に入るが、玄関に優里の靴がない。
 まだ帰ってないのか?
 そう思いながら家に上がり、真っ先にシャワーを浴びると、冷凍食品をレンジでチンして遅い夕食。
 十二時半を過ぎても優里が帰って来なくて、さすがに心配になった。
 朝も俺が帰ってすぐに会社に行ってなかったか?
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