女嫌いの天才脳外科医が激愛に目覚めたら~17年脈ナシだったのに、容赦なく独占されてます~
なんだか気まずい。息子のところに元使用人の孫が上がり込んでいたら、奥さまも不安に思うかも。
ペコペコしながらそう返す私を見て、彼女が同情するように言って靴を脱ぐ。
「顔色が悪いわね。上がらせてもらうわよ」
「はい」
「冷凍食品と桃を持ってきたの。福島の桃は美味しいのよ」
フフッと微笑む奥さまに手を差し出して紙袋を受け取る。
「お持ちします。きっと玲人くん、喜びますよ」
「優里ちゃんに持ってきたのよ。玲人が珍しく連絡してきて【今、俺のマンションに優里がいるから、様子を見て来てくれって】って私に頼んだの。もうあの子が頼み事するなんて初めてだったからすごく嬉しくって」
奥さまから玲人くんの話を聞いて、なんだか申し訳なくなった。
「奥さまにまでご迷惑をかけてしまってすみません」
「なに言ってるのよ。それに『奥さま』だなんて。美代子って呼んでくれたら嬉しいわ」
「そ、そんな恐れ多い。祖母に叱られます」
奉公人気質が身に染み付いてしまっている私は、ブンブンと首を横に振った。
ペコペコしながらそう返す私を見て、彼女が同情するように言って靴を脱ぐ。
「顔色が悪いわね。上がらせてもらうわよ」
「はい」
「冷凍食品と桃を持ってきたの。福島の桃は美味しいのよ」
フフッと微笑む奥さまに手を差し出して紙袋を受け取る。
「お持ちします。きっと玲人くん、喜びますよ」
「優里ちゃんに持ってきたのよ。玲人が珍しく連絡してきて【今、俺のマンションに優里がいるから、様子を見て来てくれって】って私に頼んだの。もうあの子が頼み事するなんて初めてだったからすごく嬉しくって」
奥さまから玲人くんの話を聞いて、なんだか申し訳なくなった。
「奥さまにまでご迷惑をかけてしまってすみません」
「なに言ってるのよ。それに『奥さま』だなんて。美代子って呼んでくれたら嬉しいわ」
「そ、そんな恐れ多い。祖母に叱られます」
奉公人気質が身に染み付いてしまっている私は、ブンブンと首を横に振った。