ひとたらしどうし
「さぁ。もうそろそろいいかい?」


その笑顔にまた、見とれる。


またも、だんだんと近づいてくる、白石さんのくちびる。


触れる寸前、で。


「…あのッ!さっきの白石さん、格好よかったです。王子さま……」


「うるさい。そんなこっぱずかしこと言えちゃうくちびるは、こうしてやる」


宣言のもと、塞がれる、くちびる。


リップノイズがして、恥ずかしい。


けれ、ど。



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