ひとたらしどうし
「…か、む……さ、ん……」


細切れでやっと出た、叶夢さんの名前。


「…んー、まぁ、合格としようか」


余裕で微笑む、私のこいびと。


そして再度、抱き寄せられる。


見上げたら、ばちんと、視線が合わさる音がする。


お互いがお互いを見つめていて、他のものは目に入らない。





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