ひとたらしどうし
動揺を悟られないように、ちいさく、深呼吸。


なの、に。


「ん?どした、どした?」


至近距離の目線、耳に触れる、指先と息づかい。


今日、キスしてもらったのは、どれくらい前だったっけ。


なんて、正しい判断が出来ないくらい、今すぐ、叶夢さんからのキスが欲しくなる。


少しでも触れられたら、感情の蓋はいとも簡単に開いてしまう。


毎分。


毎秒。


常に、


いつも。


私は、叶夢さんからのキスを、欲している。




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