復讐は蜜の味 ~悪女と言われた公爵令嬢が、幸せを掴むまで~
アレクサンドがまた一歩前へ出た。
「その者もまたお前の被害者だ。捕らえられるのはお前のほうだディートリヒ。――これを見ろ、ランベール公爵が毒の製作に関与した証拠だ」
アレクサンドが書類の束をマロから受け取り、高く掲げる。
ピエールが周りに紙を配り始めた。
「はいどうぞ」
ルルも手にしたその紙には、要点が列記してある。
そして、【私がランベール公爵に脅され作りました。公爵に妻子を人質に取られたのです。】と、毒を作った男の名前と工房の住所に、本人のサイン。
皆が一斉にランベール公爵を振り返った。
「な、なにを」
公爵はぎょっとして、体を震わせる。
「彼は家族とともに保護している。毒の成分を調べた結果もあるぞ。そのうちのふたつはランベール公爵の領地でしか採取されない植物だ」
「う、嘘だ!」
叫ぶ公爵は、アレクサンドの配下の者に取り押さえられた。
「その者もまたお前の被害者だ。捕らえられるのはお前のほうだディートリヒ。――これを見ろ、ランベール公爵が毒の製作に関与した証拠だ」
アレクサンドが書類の束をマロから受け取り、高く掲げる。
ピエールが周りに紙を配り始めた。
「はいどうぞ」
ルルも手にしたその紙には、要点が列記してある。
そして、【私がランベール公爵に脅され作りました。公爵に妻子を人質に取られたのです。】と、毒を作った男の名前と工房の住所に、本人のサイン。
皆が一斉にランベール公爵を振り返った。
「な、なにを」
公爵はぎょっとして、体を震わせる。
「彼は家族とともに保護している。毒の成分を調べた結果もあるぞ。そのうちのふたつはランベール公爵の領地でしか採取されない植物だ」
「う、嘘だ!」
叫ぶ公爵は、アレクサンドの配下の者に取り押さえられた。